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親日派の外国人は東京に留まった  宇治敏彦

 東日本大震災の直後から米国、英国、ドイツなど欧米主要各国は順次、東京の大使館を通じて都心に住む自国民に「東京からの退去」を勧告した。そうした中で「自分は東京に留まります」と、いち早くブログで宣言し、友人たちに知らせたのは、芝白金のマンションに住むサム・ジェームソン氏(74歳)だった。彼は終戦直後に星条旗新聞の編集者として来日し、以後、シカゴ・トリビューンやロサンゼルス・タイムズの東京特派員を勤めたベテランジャーナリスト。日本語も得意で、こんなジュークも飛ばす。「最初は日経にお世話になり、次は産経にお世話になった。だから次は死刑になると思ったのだが、読売にお世話になりました」。
 サムのブログを読んだグレン・フクシマ氏(元米商工会議所日本代表)などから「私も赤坂に留まります」といった返信が寄せられた。震災被害、特に福島原発の放射能漏れで東京を離れ、帰国した外国人も多いと報道されている。そうした中で東京に留まってくれたサムに感謝して一夕、日本記者クラブで食事を共にした。「たまたま震災の日の午前中に食料やコーラを大量に買ったので私は買占めの必要はないんですよ」。独り暮らしの彼は、こういって笑った。
 もう一人の日本好き外国人。マーク・クーム氏(43歳)。英国カンタベリーの出身で、現在は東京で英会話学校の先生をしている。恵比寿でバーを経営していた日本人女性と結婚し、目黒碑文谷のマンション暮らし。常にBBCなどのヘッドラインをiPhoneでチェックしているが、東日本震災がいかに海外では誇張して報道されているかを私に教えてくれた。「東京はゾンビ映画に出てくるゴーストタウンになっている」「天皇陛下が東京を捨てて京都に転居した」「日本の放射能被害はチェルノブイリの100倍になりだろう」「英国、米国、韓国、豪州、ドイツは自国民を日本から撤去させた」「放射能漏れで1000人以上が死んだ」「銀座では放射性物質に効く薬が法外な値段で売られている」などなど。いずれも英大衆紙「ザ・サン」などの見出しだが、中にはBBCのヘッドラインも含まれているという。M・サンデル教授(米ハーバード大)の「正義とは何か」ではないが、私はマークにひとつの問題を出してみた。「大震災で瓦礫の下にお年寄り、壮年、子どもの3人が埋まっている。貴方なら誰を真っ先に救助するか」という問題だ。日本人なら「子ども」か「お年寄り」と答えるだろう。合理的な考え方をする欧米人は、まず「壮年」を救い出す。「お年寄り」「子ども」を救出する際の人手に活用できるから―そういう回答もあるが、どうかと問うと、マークはしばらく考えて「子ども」を最優先すると答えた。「お年寄りは人生を楽しんだ。子どもにはこれからの未来がある」。「壮年」は彼の頭になかった。マークも日本に長く住んで「半分、日本人になったのではないか」と私は彼を冷やかした。CD収集が趣味の彼は「棚から一枚も落ちなかった」と喜んでいた。もちろん彼も東京を離れない。マークは英国大使館から放射性ヨウ素を被ばくした際に服用する錠剤を4錠もらったと私に見せて「日本人に高く売ろうかな」と笑った。ちなみに米国大使館は何錠配ったのだろうと思って、サム・ジェームソン氏に聞いてみた。「7錠もらった」そうだ。
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