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「持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則」に注目を  小榑雅章

先月、環境省から、「『持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則』のとりまとめについて」、という長いタイトルのお知らせがありました。
あまり長いので、通常は「21 世紀金融行動原則」と略称されるようですが、長くても、前半の、「持続可能な社会の形成に向けた」という、明確な目的を掲げた部分が重要なのです。
「わが社の企業行動原則」とか「企業行動憲章」というのは、多くの企業のCSR(企業の社会的責任)報告書などでよく見かけます。
日本経団連にも企業行動憲章というのがあり、「人権を尊重し、関係法令、国際ルールおよびその精神を遵守しつつ、持続可能な社会の創造に向けて、高い倫理観をもって社会的責任を果たしていく」と表明しているように、憲章の条文も、企業が守るべきコンプライアンスや倫理観が中心で、自社のリスク回避や発展のためのガバナンスに力点が置かれています。だから、企業行動憲章と金融行動原則とでは、内容が大きく異なっています。
金融行動原則の前文には、「持続可能な社会の形成に向けた」という意義と、なぜ金融なのかという意味が、次のように説明されています。
「持続可能な社会の基本は、明日を不安に思うことなく今日一日が生きられることにある考える。とすれば現在世代は、自らはもとより将来世代の為にも人と地球を取り巻く様々な問題の解決に真摯に取り組み、自然と共生する安全で安心できる生活を目指していかねばならない。
元来、社会の基盤の一つはお金を媒介とした経済活動にある。社会を持続可能なものに変えていくにはお金の流れをそれに適合したものに変える必要がある。これこそ社会が必要とするところにお金を回すことで、社会の発展に寄与してきた金融本来の役割に他ならない。」
そうなのです。お金の流れを変えれば、社会は変えられるのです。融資や投資のお金が、持続可能な職種や業態や仕事に、積極的に回るように、意志をもって働きかけたら、社会は変わるのです。
この原則は次の7原則です。
原則
1. 自らが果たすべき責任と役割を認識し、予防的アプローチの視点も踏まえ、それぞれの事業を通じ持続可能な社会の形成に向けた最善の取組みを推進する。
2. 環境産業に代表される「持続可能な社会の形成に寄与する産業」の発展と競争力の向上に資する金融商品・サービスの開発・提供を通じ、持続可能なグローバル社会の形成に貢献する。
3. 地域の振興と持続可能性の向上の視点に立ち、中小企業などの環境配慮や市民の環境意識の向上、災害への備えやコミュニティ活動をサポートする。
4. 持続可能な社会の形成には、多様なステークホルダーが連携することが重要と認識し、かかる取組みに自ら参画するだけでなく主体的な役割を担うよう努める。
5. 環境関連法規の遵守にとどまらず、省資源・省エネルギー等の環境負荷の軽減に積極的に取り組み、サプライヤーにも働き掛けるように努める。
6. 社会の持続可能性を高める活動が経営的な課題であると認識するとともに、取組みの情報開示に努める。
7. 上記の取組みを日常業務において積極的に実践するために、環境や社会の問題に対する自社の役職員の意識向上を図る。

以上のように、金融機関が取り組むべき役割と課題が明確に提示されています。
問題は、これを絵に描いた餅にしてはならないということです。実行に移さなければ、どんなに立派でも床の間の飾りに過ぎません。
環境省の発表では、今後の予定として、
「今後準備が整い次第、金融機関による署名が順次行われる予定です。
 また、来年年明けには、署名金融機関による総会において、環境金融への取組状況に関する情報・意見交換等が行われる予定です。」
とあり、署名の受け付けは、この11月中旬から受け付ける、ということです。まさに、明日明後日から、金融機関の署名が行われるはずなのです。
「原則はあくまで原則」と知らぬ顔をして、床の間に飾っておく分には、責任は発生しませんが、いざ実行します、と署名するとなると、企業によっては急に尻込みするところが出てくるかもしれません。
そうはさせないで、背中を押して署名に向かわせるのは、世論です。ぜひ日本中で注目して成り行きを見たいものです。
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