社友会に見る長寿化社会  宇治敏彦

 毎年5月の連休明けに東京・内幸町のプレスセンタービルで中日新聞東京本社(東京新聞)の社友会が開かれるが、45回目となった今年の会合には白寿(数えで100歳)を迎えた先輩が出席した。山根康治郎さんで、元経済部記者。現役時代にトヨタ自動車の欠陥車問題などを報道した特ダネ記者でもあった。結婚式の仲人が緒方竹虎で、義父は国民新聞の編集局長というジャーナリスト一族。奥さんが96歳で手術をしてお元気というのだから恐れ入る。「夫婦合わせて200歳で健康ならギネスブックに載るかな」と笑う。
 卒寿(90歳)の岡本文夫さんも出席した。元政治部長で海軍一誠会の会長、早稲田大学出陣学徒の会事務局長を務める。「今年は太平洋戦争中の昭和18年、あの学徒出陣から70年を迎えました。また、この年の出陣学徒は全員90歳を越えました」と岡本さんの今年の年賀状にあった。
 社友会では毎年、古稀(70歳)を迎えたOBに記念品を贈っているが、いまや古稀より傘寿(80歳)の社友のほうが多い年も出てきた。高齢社会日本は、こんなところにも見てとれる。懇談の中心テーマは1に健康問題、2に旅行や趣味。ゴルフ談義にも花が咲く。
 その一方で、今年の会合ではステッキを使っているOBが目立った。なかには2本のスティックを使っている先輩もいた。「階段が怖い。特に下り階段がね」と喜寿(77歳)の察回り(都内の警察方面回り)ベテランOBがいう。相撲甚句のように歌う彼の察回り記者の数え歌は絶品だ。
 新聞記者は現職時代の生活が不規則なせいもあって、一昔前までは「記者」「医者」「検事」は短命だ、といわれたものだ。だが、プレスセンターホールを埋め尽くす社友会の盛会ぶりを見ると、記者も「普通の人」になったと実感する。
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