花森さんの絶筆「人間の手について」 その3  小榑雅章



他の方にとっては、どうでもいいことなのかもしれませんが、最後までいっしょに仕事をさせてもらった私にとっては、どうしても気になることが一つあります。
上の写真は、「人間の手について」の花森さんの記名です。
ごらんいただくと分るように、花森安治の名前がオモテケイで囲ってあります。
これは割付のときに囲ったものではなく、校正の段階で、指定したものでした。そのときも、おや、めずらしいことをするな、と思いました。
花森さんの署名原稿は毎号のようにありますが、どの場合も、控えめで抑制的です。グラビアのトップに掲載するような大きな記事でも、長い文章の末尾に、本文と同じ小さな活字で、しかもカッコづきで載せているだけです。
その花森さんが、「この原稿はぼくが書いたんだぞ」と強調するかのように、わざわざ囲ったのですから、とても奇妙に感じたものでした。
今回、暮しの手帖2世紀の花森さんがかかわった51冊全部しらべてみましたが、名前を囲った記事は、他にはありませんでした。2世紀では、この記事だけです。
なんで花森さんは、ご自分の名前をわざわざ枠で囲うようなことをしたのでしょうか。考えても詮無いことですが、ずっと胸のうちにあります。
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