消えた80円切手    宇治敏彦

 4月から消費税が8%になって郵便もハガキは52円、封書は82円になった。従来に比べて2円余分にかかるので、事前に2円切手を沢山買っておいた。それを使っているうちに80円切手が手元切れになったので郵便局に切手を買いに行った。
 「80円切手ください。出来れば記念切手が良いのですが」。そういうと窓口の女性職員は「80円はありません。なくなりました」という。えっ、なぜ? 「みな82円切手に変わったのです」。なぜ80円切手は無くしたのでしょう。「売れ残りの80円切手もありませんか?」。「ありません。みな82円に変わったのです」。「手元に2円切手は持っているので、封書を出すのに80円切手が欲しいのですが」。
 一瞬置いて職員は言った。「50円切手と30円切手を買ってください」。仕方ない。そのようにした。しかし、考えてみると80円切手に2円切手なら2度手間で済むが、50円切手に30円切手そして2円切手を貼るでは3度手間で、何となくすっきりしない。
 「上の人に言っておいてくださいよ。50円切手は残して80円切手は廃止というのは、利用者のことを考えない措置ですね」。どう対応していいのか分からず困惑気味の女性局員を垣間見ながら郵便局を後にした。
 郵便業務のご都合主義はそれだけではない。「不在届」の扱いもそうだ。拙宅の郵便受けは小さいので旅行前には郵便局に不在届を出しておく。そうすれば一時保管しておいて貰える。以前は不在届を出すと窓口で本人確認のための証明書(たとえば運転免許証や健康保険証)の提示を求められ、コピーも取られた。そのかわり窓口で「確かに不在届を受け付けました」との紙を出してくれた。発足間もない郵便会社との懇談の折に「本人確認証明のコピーまで取るのは少しやりすぎでは」と話したことがある。そのうちコピーは取らなくなったが、民営化会社の再編成が行われた後に不在届を出しに行ったときは窓口から「これから不在届を受け取るだけで、こちらからの確認票は出さないことになりました」と言われた。これは利用者サービスの手抜きではないかと思ったが、やはり文句があったのだろう。最近は窓口では不在届を受け取るだけだが、後日に日本郵便株式会社の関連郵便局集配営業部から「不在届受付確認票」というものが郵送されてくるようになっている。
 私に言わせれば、そんなことなら窓口で即「受付確認」を出せば利用者は安心すると思うのだが、民営化されてかなり時間が経つのに、やはりお役所体質が抜けないのだろうか。
 そういえば郵便会社のトップに財務省OBが就任する人事が新聞に載っていた。2年ぶりに官僚OBが天下り先を奪還したのだという。
 「ウーン、小泉純一郎氏は郵政民営化が『私の初恋』といい、それで小泉劇場を実演したが、国鉄の民営化とは違って郵政民営化って本当に政治生命を賭けてやる価値がある政務だったのだろか」。一市民の率直な感想である。
スポンサーサイト

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

magazinehaniwa

Author:magazinehaniwa
ブログ雑誌埴輪へようこそ!
埴輪同人 宇治敏彦・小榑雅章
連絡先
 magazinehaniwa@yahoo.co.jp

最新記事
カテゴリ
最新コメント
月別アーカイブ
FC2カウンター
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR