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朝日記者がシリア国内で取材「外務省幹部が強い懸念」という記事について―― ジャーナリストの使命は何か 小榑雅章

 1月31日(土)の産経新聞に「朝日記者がシリア国内で取材 「非常に危険」外務省幹部が強い懸念」という次の記事が掲載されていました。
 「朝日新聞のイスタンブール支局長が、シリア国内で取材していることが31日、分かった。イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」による日本人殺害脅迫事件を受け、外務省は1月21日、報道各社にシリアへの渡航について「いかなる理由であっても」見合わせるよう求めている。外務省幹部は「記者も当事者意識を持ってほしい。非常に危険で、いつ拘束されてもおかしくない」と強い懸念を示した。支局長はツイッターで、26日にシリア北部のアレッポに入ったと伝え、現地の様子を写真を交えてリポートしている。
 朝日新聞社広報部は「当該記者は、シリア政府の取材ビザを取得し、取材のために同国に入った。記者は当初の予定・計画に従って行動・取材をしている。この件に関しては弊社も了解している」と回答。見解については「お答えを差し控える」としている。」
 この記事を読んで、なんとも居心地の悪い、違和感に襲われました。
 ええーっ、なんで産経新聞はこういう記事を掲載したのだろう、なんでなんだろう。
 読んだ感じでは、朝日新聞が国禁を犯して、国益を損なうような非常識なことをやっている、ということを訴えたいのかな、と思われます。
 そうなのでしょうか。違和感はこの点にあります。朝日新聞のシリア取材は、国の方針に反した非常識な行いなのでしょうか。
 ジャーナリズムとは何なのでしょうか。
 真実を追求し、それを明らかにする使命を担っているのではないのですか。
 対岸の火事を、安全なコタツにでも入って遠望しながら記事を書けというのでしょうか。実際に現場に行ったら、たくさんの人が焼け出されているし、亡くなった方もいた、というような事態になっているかもしれません。そんな状況を自分の目で見、叫び声を耳で聞き、火の粉に焼かれながら、少しでも早く、正確に読者市民に送り届けるのがジャーナリストの使命ではないのですか。 
 シリアの状況は、確かに危険だと思います。物見遊山や観光のために行かないでほしいという政府の意向は正しいと思います。
 でも、ジャーナリストは違います。
 シリアやイラクやアフリカの惨状を、私たち日本の市民はどうやって知ることが出来るのでしょうか。何も知らなくていい、ということなのですか。
 実情を知らなければ、市民は何も出来ません。いやアメリカやイギリスなどの外国の報道があるというのでしょうか。ではアメリカやイギリスの記者は、危険な場所で取材をしてもかまわないが、日本の記者は危険だから行ってはダメだというのでしょうか。
 産経新聞の記事を読むと、政府や外務省は、国民や報道機関を檻の中に閉じ込めておくのが安全対策だと決めたようです。面倒なことはやめてくれ、海外旅行も企業活動も自粛せよ、と思っているのでしょうね。  
 しかし、ジャーナリストは違います。 
 国民の目となり耳となって、世界中の情報を取材し、国民に届けてもらわなければなりません。そうでなければ、国民は見ざる聞かざるで何事も知らないことになります。まさか、政府が責任を持って情報を伝えます、などというわけではないでしょうね。
 70年より前、国民は官製の国策情報しか知らされず、連戦連勝だとばかり思っていました。そのあげく、塗炭の苦しみを味わいました。
 ジャーナリストは、用意周到の上に、危険を覚悟で、真実を求めて世界中へ飛び立つべきなのです。

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