G7サミットで安倍首相の表明する数字のトリック  小榑雅章

  G7ドイツエルマウサミット(主要国首脳会議)のニュースが、たびたび報道されています。安倍首相が、もっともらしくふるまっている映像も流れていますが、このサミットで行われる日本の主張にもっと注目すべきことがあることを知らされました。
  生態学者で生物多様性のリーダーの一人である足立直樹さんが主導しているレスポンスアビリティという会社があります。
  その会社は「持続可能な社会にとって必要とされる企業を作ることをお手伝いすること、しかもそれを 2025 年までに実現することです。 なぜなら、現在の社会も、また地球の環境も、今のままのやり方では持続不可能であり、その限界がもうすぐ目の前に迫っているからです」と明確な目標を掲げて、企業に持続可能性に取り組むよう熱く呼びかけています。http://www.responseability.jp/
その足立直樹さんが発行しているメルマガ「サステナブルCSRレター6月4日発行」の231号で、サミットでの日本の温室効果ガスの排出量削減目標について取り上げていますが、とても重要だと思いますので、一部を転載させていただきます。
  「…政府は2030年に向けての日本の温室効果ガス(GHG)の排出量削減目標を2013年比26%に決め、日曜日からのG7サミットで表明することになりました。
  『国際的に遜色のない野心的な目標をまとめることができた。COP21に向け、全ての国が参加する公平で実効的な枠組みの実現を目指し、世界をリードしていく決意だ』(日経)と首相は自画自賛しているそうですが、実際にはこの数値にかなりトリックがあることは、もうご存じだと思います。
  つまり、東日本大震災後の火力発電の増加でGHG排出量が増えた2013年を基準にしていることで、削減割合が大きいように見えるのです。EUは1990年比で40%減ですが、日本は同じ1990年比ですと18%減でしかありません。基準年をずらすことで「欧米に遜色ない」とするのは姑息ですが、そもそもこの目標は何のために設定しているかを理解していないようにも映ります。
  一方、リコーや富士通など先進的な企業10社による「日本気候リーダーズ・パートナーシップ(Japan-CLP)」は、2030年の日本のGHG排出削減目標を1990年比30%減以上とすることが望ましいとの意見表明をしています。
  その論拠はこうです。国際社会の合意である気温上昇を2℃以内に抑えるためには2050年には80%以上の削減が必要であり、これは日本でも既に閣議決定されています。それに整合性を取るためには2030年には最低でも30%にするのが望ましいということであり、きわめてロジカルです。…」
  恥ずかしながら、見事数字のトリックに引っかかって、日本も頑張っているではないか、と思っていました。
  スタンドプレーの目立つ安倍内閣ですが、サミットの舞台でも白を黒と言いはるようなまやかしの数字を発表するとは、なんとも恥ずかしいし情けない。こんな首相に高い支持を続けている国民も、そろそろ目を覚まさないと取り返しがつかなくなるのではないかと恐れます。
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