友ありて・・・の出版記念会を終えて  宇治敏彦

 「政(まつりごと)の言葉から読み解く戦後70年」(新評論)という拙著の出版記念会が7月21日、東京・プレスセンタービルで90人近くが出席して開かれた。鈴木俊一自民党総務会長代理(故鈴木善幸元首相の長男)、福川伸次東洋大理事長(元通産事務次官)、白鳥令日本政治総合研究所理事長(東海大名誉教授)をはじめジャーナリスト仲間や小学校・中学校・高校・大学時代の友達が参集して、本人が言うのもおかしいが、和気あいあいの素晴らしい会合になった。
 それもひとえに早稲田高等学院の同窓生、小榑雅章、松田光敏、野口哲亮、高田浩雄、川原静也の各氏が発起人になって具体化に動いてくれたお蔭と深く感謝している。また出版記念会の言いだしっぺ、冨田光彦君(元滋賀大教授。銘酒「七本鎗」をつくっている冨田酒造のオーナー)も滋賀県木之本から駆けつけてくれた。
 小生にとっての本づくりは2年前の「実写1955年体制」(第一法規)以来で、10冊目(共著を含めると26冊目ぐらい)だが、戦後70年の節目ということもあってか、毎日新聞が7月19日朝刊の書評欄で取り上げてくれたほか、東京新聞、「暮らすめいと」、日本新聞協会報、日本記者クラブ会報などでも紹介してもらった。
 出版記念会は処女出版だった「新中国への旅」(平河出版)以来、40年ぶりのことだった。その時も小榑君らが参加してくれたが、当時は出版社主導の記念会だったのに対して、今回は友達主導の記念会だったのが、何より嬉しいことだった。プレスセンタービルの幹部たちから「小中高校そして大学の同窓生が揃って出席なんて珍しいし、羨ましいですね」と言われた。筆者は戦争中の疎開もあって小学校は4回変わっているが、最後の横浜市立東台小学校(鶴見)の同窓生とは、数えてみると70年近い付き合いになる。早稲田高等学院に入学したのは1953年だから、こちらも60年余の友達で、もちろん妻との生活より長い。会社での先輩、同僚、後輩と違って、直接の利害関係がなく、何時までも「友達」として付き合えるというのが、何よりの宝である。
 今回の拙著は「政治上の言葉」について分析したものだが、昨年あたりから安倍晋三首相が集団的自衛権に本格的に踏み込んでいくのを見て「いま黙っていることは、マスコミ人の自殺に等しい」と思い、単に「言葉の解説」ではなく、「戦後100年、2045年への提言」という一章を加えて5つの提言を盛り込んだ。「『戦後』という言葉を残さなくてはならない」(「戦後」が消えることは、新しい「戦争」が始まることにつながるから)、「『半内半外』視線の日本人になろう」(ヒューマニズムを大事にしよう)、「若者たちへの遺言『戦争が始まったら正論は通らない』」(だから戦争の足音がするようになったら国民は体を張って止めなければならない)などである。
 本の帯に「ジャーナリストの遺言」と大書したことに藤原作弥氏(元日銀副総裁、元時事通信解説委員長)など多くの方から「遺言とは、早過ぎるじゃないですか」とのお手紙を頂いたが、私は出版記念会で戦前と戦後の違いを具体的に指摘して、安倍政権が「いつか来た道」の日本に戻ろうとしていることへの強い危機感を訴えた。後日、出席者の何人もから「同じ思いです」とのメールをもらった。その懸念を若い世代に伝え、日本が戦後70年続けてきた「平和ブランド」や「言論・報道の自由」を失わないようにしなかればならない。その決意を90人近い出席者に話す機会を与えてくれた小榑君ら発起人の友人たちに重ねて感謝の気持ちを伝えたい。「有難うございました。大事な友達の皆さん」。

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