スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

児玉誉士夫と大野伴睦の日韓修復への思い  小榑雅章

安倍首相の戦後70年談話が、間もなく発表されるという。
その中で、日韓関係にも触れるだろうが、また物議を醸すのではないかと注目されている。
その安倍さんに、ぜひ読んでもらいたいエピソードがある。
児玉誉士夫という人物をご存じだろうか。
若い人にはなじみがないだろうが、日本の右翼運動家で、戦後の「政財界の黒幕」、「フィクサー」と呼ばれて、日本の政財界に大きな影響力を持っていた人物である。暴力団・錦政会の顧問でもあり、CIAエージェントであったともいわれる。
その児玉誉士夫が、日韓関係の修復について、自民党の副総裁を六期も務めた大物、大野伴睦とのやりとりを、宇治敏彦が新著の中で紹介している。(「政(まつりごと)の言葉で読み解く戦後70年」51頁)
これがじつに興味深いので、その部分を以下に転載させていただく。
           ***
難航した日韓基本条約交渉についても、右翼の児玉誉士夫が「大野先生こそ第一の功労者」と、こんな秘話を語っている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   私は先ず岸先生を説き、河野先生を説き、次に大野先生を説いた。その折、先生は話半ばに、急に腹を立て「君、よく聞け よ、僕のこの歯は前が全部入れ歯だが、これは誰の所為だと思う(中略)。終戦後、韓国人が日本でうんと暴れたんだ。そこで俺は国会で韓国人の取り締まりについて発言したんだ。ところが、それを恨まれ、名古屋の旅行先で若い多数の韓国人に突然部屋に暴れ込まれ、俺は殴られて歯を折られてしまったんだ、若い者が大勢でこの老人を殴ったんだよ。その俺が、今更なんで韓国の問題に協力せねばならんのだ。」こういった調子で自分の話に全然乗ってくれない。そこで自分が「先生、韓国は日本に数十年取られておりました。それを正しい事だと言えるでしょうか。日本は又、大正一二年の大震災の折、韓国人にどんなひどい事をしたかご記憶でしょう。先生の恨みは数本の歯にすぎません。然し、韓国人の日本に対する恨みは、関東大震災の時のことだけでも、先生の歯に比較しようもないほど深いものだと思います」。(中略)
   先生は突然、胡坐をかかれていたのをピタリと正座になおされ、膝に手をおいて、食い入るような目で、私を見つめていたが、「児玉君、勘弁しろ、僕は少し間違っていた。日韓問題は大野伴睦が引き受けたぞ」。(『大野伴睦―小伝と追想記』大野伴睦先生追想録刊行会、一九七〇年、非売品)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   日韓交渉における大野の活躍ぶりはここに記すまでもないが、こうした浪花節的な言動が大野の持ち味であり、それは官僚出身の政治家には見られない党人派の特徴だった。「伴ちゃん」(大野伴睦)、「角さん」(田中角栄)、といった具合に一般大衆から愛称でのも党人派で、佐藤栄作(元運輸官僚)は総理大臣のとき、「私も栄ちゃんと呼ばれたい」と大野の追悼会で語ったことがある。自民党全盛期に大野派に集った国会議員は、その大半が党人派だった。




スポンサーサイト

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

magazinehaniwa

Author:magazinehaniwa
ブログ雑誌埴輪へようこそ!
埴輪同人 宇治敏彦・小榑雅章
連絡先
 magazinehaniwa@yahoo.co.jp

最新記事
カテゴリ
最新コメント
月別アーカイブ
FC2カウンター
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。