年賀状に見た日本社会の変化  宇治敏彦

 元日に多くの方々から年賀状を頂き有難うございました。世の中は、とっくにネット社会になっており、メールで年賀の挨拶を頂いた方々もいらっしゃいますが、根がアナログ人間の小生としては52円の葉書・切手を通して皆さんの生活感が伝わってくるのを嬉しく思っています。どんな変化が日本社会に起きているのか、頂いた年賀状から筆者の思いをお伝えします。
 「93歳になりました」とお二人からの年賀状。お一人は志垣民郎さんという元中央官庁の官僚。もう一人が会社の生命保険を担当した内藤美枝さんという元生命保険会社の外交員。俳優・志垣太郎の叔父にあたる志垣民郎さんは昭和18年(1943年)雨降る明治神宮外苑競技場で7万人の「出陣学徒壮行会」に参加した一人。年賀状には「(昨年)9月にはモネ展を40分待ちで見ました。10月には春画展を見ましたが、意外と女性の観客が多いのに驚きました。最近では始皇帝の大兵馬俑展を見ました。曽孫第2子が生まれました」とありました。羨ましい元気さですが、100歳以上が6万人を超えたという現在、90歳代でも「展覧会を40分待ち」しても見る志垣さんのような方々が確実に増えていると実感しました。
 と同時に80歳代の先輩たちからは「脳梗塞の後遺症で2本杖です」「パーキンソンに難渋しています」との年賀状も届きました。近年、ステッキをついて歩いている人を見かける機会が増えました。なかにはスキーのストックのように2本杖の方もいます。急ピッチで進む「超高齢化社会」。私は「逆さ富士型人口構成」と呼んでいるのですが、安倍内閣が目指す希望出生率1・8(現在は1・4)が困難な状況では逆さ富士のV型角度の上部がさらに広がってカルデラ(火山の大釜)型の「超々高齢化」日本になるので、と懸念されます。
 第2の変化は、現在の安倍政治への不満・批判を訴える人が増えていること。「初夢は安倍退陣」(河北新報OB)、「戦後70年の日本の平和を戦える国へ捻じ曲げようとしています。今年も護憲の会を続け、参院選につなげたい」(中日新聞OB)、「安倍政権に対して決める政治・実行する政治と評価する評論家もいるそうですが、果たして大丈夫?」(西日本新OB)、「安倍の『美しい国』にはしたくないものです」(共同通信OB)、「『一億総活躍社会』って何ですか。アベノミクスは先が見えなくなりました。政治家としての”地“が見えてきました。今年は参院選、国民は今度こそ安倍政治に鉄槌を下すべきです」(同)などなど特にマスコミ関係者の安倍批判は強烈です。
それでも安倍一強政治が続いているのは⓵経済界が全面支援しているからか②小選挙区という選挙制度が問題なのか③民主党など野党がだらしないからか④マスコミの力が落ちたからか⑤労組や平和団体の動きが鈍いからか⑥市民がおとなし過ぎるからか―。
田中角栄政権時代の秘書官で、「日本改造論」のまとめ役だった小長啓一さん(元通産事務次官)からの年賀状には「田中ブームのせいか、時々取材を受けています」とありました。小沢一郎氏の新年あいさつではありませんが、「夏の参院選が天下分け目の決戦」ですね。
 「孫の子守に追われています」という年賀状も散見しました。それで思い出したのですが、近年、平日に赤ん坊を乳母車に乗せて買い物に歩く男性を私の住んでいる渋谷、恵比寿周辺でもよく見掛けるようになりました。男性優位社会は着実に変化していくだろうと、私は思っています。それは「男女平等の原則」からも当然のことで、その点では日本も遠からず欧米型社会になっていくだろうと予測しています。
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