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放送局の電波を止めるかも、言論統制なんて簡単さ  小榑雅章

2月8日の衆院予算委員会で、放送局の免許権限を持つ高市早苗総務相が、「行政指導しても全く改善されず繰り返される場合、何の対応もしないと約束をするわけにはいかない」と答え、政治的公平性を欠く放送を繰り返した場合、電波停止を命じる可能性があることに言及した。15日の今日も同じような発言を続けている。
電波を止めると言う放送局の存廃につながる権限を行使する可能性もある、という権限者の大臣の発言だけに看過できない。
私は、神戸の民間放送局の責任者だったことがある。その当時、監督官庁だった郵政省に、一部の変更をお願いしたところ、その尊大で、人を人とも思わぬ横柄な態度に、どれほど泣かされたかわからない。お前は何さまと思っているんじゃ、とわめきたくなるような屈辱を味わったが、相手は電波の許認可権を握っているお役人だ。仮にも私はその放送会社の社長だったが、ご意向に沿うようにお追従をいいつづけた、ご機嫌を損ねないように、ただひたすら頭を下げ続けたのである。
放送局が電波を止められたら、放送局でなくなる。会社がつぶれる、社員も路頭に迷うのだ。この恐怖がどれほど放送局を委縮させるか、わかるだろうか。時の政府の意向で、その可能性もあるから気をつけろ、と言われたら、放送局としたら「へへえー、ご意向に従いまする」と言うしかない。言論の自由なんてとんでもない。社内で一斉に、危ないことは一切禁止、無難に、おだやかにと牙を抜かれた状態になる。
政府は、「政治的公平性が問題だ」という。高市総務大臣が「行政指導しても全く改善されず繰り返される場合、何の対応もしないと約束をするわけにはいかない」と言うのだが、政治的公平とはなんだ。それこそ問題だ、という識者もいる。私もそれが問題だと思う。しかし、安倍内閣としては、そんな面倒なことをとやかく言う必要はない。「電波など止めませんよ、でも可能性は否定しませんよ」と、さも当たり前のことをさらっとつぶやいていれば、それだけで十分。あとは放送局が勝手に恐れ入って自粛するのを、高みの見物していればいいのである。
放送局は電波を止められるからたいへんだ、その点、新聞社は大丈夫、などと思っていたら、それは権力の恐さを知らない。売り上げ部数が減り続けている新聞社としたら、頼りは広告だ。それを止められたらどうなるか、そんなことはないよ、と経営者は考えているのだろうか。
花森安治さんは、それを見通して、暮しの手帖を広告のない雑誌に作り上げた。
「暮しの手帖が広告を取らないのは、商品テストのためだと思われているが、それよりも、相手は国家だ。権力だ。国家に対抗するためには、弱みを握られてはいけない。敵はしたたかで強大だ。ジャーナリストは、死にもの狂いで、権力に対峙しなければならない。
ジャーナリストに、その覚悟があるのかどうか、その方が問題なのだ」と語っていた。
ジャーナリズムの、覚悟が問われている。
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