スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

10月25日は花森安治さんの誕生日  小榑雅章

10月25日は花森安治さんの誕生日です。
1911年の生まれですから、ご存命だったら今年は白寿になります。
暮しの手帖の編集部では、毎月、その月に生まれた部員の誕生会を行ないました。三時のおやつの時間にみんな集まって、その日はケーキかお菓子などを食べながら、誕生月の人を祝うのです。
暮しの手帖がまだ銀座にあった頃には、フランス文学の谷口正元(曽根元吉)さんが、占星術の厚い洋書をひもときながら、その誕生月の人の星占いをしてくれるのです。だいたいは、いいことを選んで説明してくれるのですが、中にはきびしい宿命を背負った星だと言い渡されることもありました。
誕生月といっても、星占いの場合は前の月の23日からその月の22日(不確かです)までが一くくりで、花森さんは11月生まれの天蠍宮で、感覚が鋭く、分析力に優れているなどと谷口先生は優れた面のみを強調して講釈を聞かせてくれました。なぜ覚えているかというと、私もこの天蠍宮の星なので、花森さんのおこぼれにあずかっていたのでした。そんなとき、花森さんは、私のほうを見て、君も天蠍宮なのか、サソリにもいいサソリもいれば変なサソリもいるんだな、と笑っていました。
花森さんは、なんでもみんなと同じように、という主義でしたが、編集部が東麻布に移ってからは、谷口先生の占星術もなくなり、10月25日には、花森さんの誕生日会をするようになりました。といってもそんな改まったものではなく、毎日行なわれている三時のおやつの集まりのときに、お茶とお菓子でお祝いをするのですが、その日が土曜日や日曜日にあたったりすることもあります。
1975年の10月25日について、富永虔一郎さん(編集部ではトミケンとよばれていました)が、つぎのように思い出してくれました。

その日(75年10月25日)は土曜日で、つまり社員は半分しか出社していなかった。花森さんもなんらかのことで会社に出て来られなかった。
お祝いのメッセージをテープに吹き込もうということになった。
順番に「おめでとうございます」とかなんとか吹きこんで、いちおう格好はついたが、その録音の間ずっとBGMとして、だれかが得意の口笛を吹いていた。その曲がなんと「オールド・ブラック・ジョー」だった。
「我も逝かん、早や老いたれば…」では、誕生祝いにはまずいじゃないか、と、だれかが言い、やり直しだか中止になってしまった。多分、ナシにしてしまったような気がします。
次の日というか、月曜日でしょう。花森さんはキゲンが悪かった…。

やっぱり、花森さんもみんなに祝ってもらうのがうれしかったのです。月曜日になにもしなかったのがまずかったですね。

スポンサーサイト

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

magazinehaniwa

Author:magazinehaniwa
ブログ雑誌埴輪へようこそ!
埴輪同人 宇治敏彦・小榑雅章
連絡先
 magazinehaniwa@yahoo.co.jp

最新記事
カテゴリ
最新コメント
月別アーカイブ
FC2カウンター
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。